けん玉

KENDAMA
けん玉





1回目

「苦手かも知れないけど、今回はこれはどうかしら?」

けんだま?



2015/5/3 9:38 in chigasaki



私が小学生の低学年のころに部屋のどこかにあったなぁ。

一生懸命遊んだ。。。記憶はなし。


赤いプラスクチックのまあるい玉に

白い糸で本体?とつながっていて、

その本体の色は、昔言葉で言うと肌色。

今で言うと、黄色みがかったクリーム色とでもいうのかな。

今じゃほとんど見なくなった、そういうプラスチックの

テカテカした色。。だったなぁ。。


どうして家にあったかわからない。

けれど、あった。


玉とその本体のぶつかる音がカチャカチャして、

あんまり好きな音ではなかったな。



一回くらいは遊んだかな。

面白さが全くわからないまま、

そのけん玉も知らないうちにどこかに行ってしまった。







一気に昔に引き戻されて、

今、目の前にある、木で作られた、
古そうなけん玉が目に入ってきた。


困ったなぁ。
私には面白くなかった遊びのけん玉。

何を見いだして描けばいいのかな。。。


「先生、けん玉っていつから日本にあるのかな?


2人でIphoneでウィキペディアをけん玉を調べてみました。

日本だけのものではなかったことに驚きました。

cup and ball (カップ アンド ボール)とか

他の国でそう言う表現で存在してるのは、

世界でその国々で発展してきた原始的な遊びというか。

そういうふうな感じを受けました。

けん玉のけんは、「剣」だったんだぁ~

あっ、「拳」ともいうのね。。


ちょっと ”けんだま” を知ってみて、
描き始めました。


2015/5/3 1回目



2回目


「先生、これはどうしてここにあるんですか?」


あ、それはねぇ、

先生が美大生だった時に他の学生さんの持っていたものだそうです。
遊ぶために持っていたのではなく、
その人は絵にする ”もの” をいろいろ集めていたそうです。
それを頂いたそうです。

ふぅ~ん。
で、今、目の前にある。

「そうとう古いんでしょうね?」

もともと糸は切れていたの。


ふぅ~ん。

で、糸のつながっているところよく見てみよう。

あ、ここから出てて、、
あ、玉を受けるところは、3か所全部違う大きさかぁ。。

とにかく、描こう。


本体の方を全部消して、

もう一度描き直し。

角度も変えて。


2015/5/10 2回目



3回目。


ここまでこの見ているけん玉をさわっていなかったので、

手で触れてみることにしました。


あっ、置いてあった場所が少し動いてしまった。

でも、さわってみて、
やっと落ち着いて描くことができる、
そんな気持ちになりました。

最初にふれておくことが大切かも知れない。

動いたから
影の形が少し変わっちゃったな。。
しょうがない。

見たままをそのまま描こう。

そう、

どこかの職人さんが作ったもの。

この木に描いている線とか

この微妙な曲線とか

一つずつ作られてきたもの。


私はただ描くことにしました。

その木の目とういか
そういう素材の流れを意識して
線を描きました。


影がまだ未完成。。

でも

一応完成。。

まだまだ描き足りないけれど、
ここで終わらせよう。

2015/5/17  3回目


このあと

少し影のところを一部、先生が何本か線を引いて下さいました。


その翌週、最初の1分位時間を使って、
影を付けたしました。



回数でいうと3回で描き終えた絵。



けれども、
私には、今までで一番難しかったです。

何が難しかったかというと、

デッサンの対象のものに感情移入が全くできなかった。

感情移入という言葉で表現だと大袈裟かも。


けれども、
自分にとって、
そのものの存在している物を
どこまで表現すればいいのかとか。

布を描く場合なら、
人生の中で水で洗ったり、太陽にあてて干したり、
どこかで手で触れている。
とても助かっている。

私にはけん玉は、どう感情を表現したらいいか
まったく、喜びもわくわくも感じられなかった。

もしかしたら、
これが今の私の課題なのかも。

目の前にあるものがどうであれ、
何があっても、
冷静に見極めること。。。

ああだったから、
こうだったから、
ではなく、

今。
そう、自分の目の前のものを目をそらずに
ちゃんと見なくちゃね!!


絵を描き終えて、しばらくしてから、
けん玉の楽しい映像を見つけました。(笑)

私の見た感想。

全身運動みたい。
手だけで玉を剣先で刺したりするのかと思ったら、
ものすごい屈伸運動です。
バトンをくるくるまわすみたいに
けん玉をくるくる回しています。
よかったぁ、こんなに楽しくけん玉が使われていたよ。