テングガイ

Chicoreus ramosus

5回目で、なんとか完成。


2015年に入って、約2カ月。
一枚目のデッサンができました。

全部で5回でしたが、
途中休んだりしながら、
まぁまぁなんとかできました。

新年明けて、
1月4日の1回目。

先生は、貝を用意して下さっていました。

わぁ~い!

この間、空で見たような雲の形みたい~

なんとなく、まあるい形のところからぴょこぴょこでているところで、

名前はクモガイかな?


他の生徒さんが以前に
江の島からお土産で買ってきたものだそうです。


1回目 2015/1/4



「この角度、よくわかってない感じ?」

「位置関係を把握しながら。。」

「こういうピラピラしているのでありがちなのが、
細かいのが目立ち過ぎて、
それがどこにあるのかわからない。。
そう、なりやすい位置。」

「あわてないで、ゆっくり。」





そう、自分が座って貝を見ている場所が、
貝の周りのピラピラと外側にでたり、内側に入ったりの
そういうところが細かくみえて、これは何なんだ??
そんな気持ちで、
この1回目は、全体の位置をとるのがやっとでした。。





2回目。

この貝の名前、テングガイって、あったわよ~
先生が教えてくれました。

私もいろいろ名前を探していたけど、
わからずだったので、この名前を聞いた時は、驚きました。

そういう名前の貝があったのね~

途中、座る場所を少し、ずらしました。
なんか、見える場所を少し右から見たくなったのです。


2回目 2014/1/11



「だいぶ奥行き、形ができてしましたね。」
「今のラインより、もっと膨らんでもいいのかな?」
「なるべく膨らませ気味に」


そう、私は、貝の内側ばかり意識を向けて、
外側やそのヒラヒラしているところは、
なにも意識していませんでした。
なので、貝の形の内側に目がいくようになっていました。






どうやら、南の貝で、
食用?でもあるらしい。。




3回目。

3回目 2015/1/25


「細かく描くと、小さくなっちゃったり、
その全体とのバランスを気をつけながら。。」

「部分のチカラの込め方に対して、
全体的な大きな形の方が弱いかな。」

「意識して仕上げましょう、この段階では。」

この3回目は、左下のヒラヒラと外側に出ているところが、

どうしたらいいか全くわかりませんでした。。



4回目。

4回目 2015/2/8


「少し、周りがでしゃばっている。。」


「本物の貝は、もう少し全体の形があって、
その周りのヒラヒラが自然についている。」

「あれは、一回、徹底的に描いてから、
強弱を見て、合わせるというふうにするしかないね。」

「あの、周りがもうちょっと、
おさえられた方が貝の形として、でてくるかな。」


「そこが、もう一回やりたいところですかね?」


じゃぁ、できるだけ、このままキープしておきますね。

と描き始めて、1ヶ月以上経過しているにも関わらず、
先生は場所を確保して下さいました。

ありがとうございます。。



5回目。

5回目。2015/2/15
時間が来たところで、完成ということに。




今日は、絶対描き終わらせるぞー!

いつもより早めに行って、描き始めました。

正直言うと、

あと2時間くらい描きたかったなぁ。


まっ、いっか。

なんとか時間内に、描けたかな。


「Tomokoさんは、貝が好きみたい。」

先生が一言おっしゃいました。


(笑)

私がこのデッサン塾に来て、初めて描いたのがオウム貝でした。

そのときも、その貝になりきっていました(笑)



確かに、今回のこちらのテングガイもそう。

このテングガイの場合は、3回目位から、

貝の構造、貝の成長、この貝が大きくなっていった姿や環境、

いろんなことを想像することができてきました。



1回目の時は、どうして、最初はそのヒラヒラがそんなに全部一つずつ、違う形で、

それも不自然にごちゃごちゃとあるのかなぁと描きづらかったですが、

海の底で水の中でゆられながら、

水の流れに任せていて、

内側から、外側から

自然な成り行きで、自然にできた、

そのものの自然に成長しただけなんだぁ。

そんな風に思えるようになりました。


水の中でのその水の動きに合わせて、

逆らって成長したのではなく、

その環境にいたから、

そういう形になったのが、自然の流れ。

だから、今、私が見ているこの貝は、

この形が、

とっても美しいのは、

自然なことを

ただ、ひたすらにその環境で生きていた姿だったんだ。


その流れの中で身を置いていて、

生きるのに、

その流れにあった方法で生きていたら、

自然とこの形になるしかなかった、というか。


こういう、形になるんだー!

って生きていたのではなく、

気が付いたら、そういう形になっていた。


そんな風に思えたら、周りのヒラヒラした部分や

貝の中心と周りの形の関係が一気につながって

見えました。


で、なんでそんなにギャザーがあって、
そんなに細かいの??

と当初思っていた、右側のヒラヒラした部分が
全く、別のものに見えてきました。

貝が成長していくには、
貝の端のところは、内側からと外側からの
ちょうど境界というか、表裏一体というか、
内側のツルツルしたところと、
外側のゴツゴツしたところの
その、合わさった面が赤いんだって。

だから、めくれたり、
あっちにいったり、こっちにいったり、
一番弱い外側?内側?
一番強い外側?内側?





描いている時にふと思ったのが、

「みなさーん。私たちの身体は、外側も内側も、ないですね。
外側は、内側出し、内側も外側。 ぜーんぶつながっているわけですから。」

もう、10年くらい前の気功の先生の言葉。

そうそう、人の体も唇がピンクの部分は、
実は、内臓のつづきなわけで、
それで、色が顔の表面に出た時、
外側の皮膚の色に切り変わったりしている。





描きながら、いろんな想像していたら、
とてもこの貝が、一段と美しく見えてきて、
外側も内側も光って見えてきました。


この絵の未完成なところは、
上の向こう側に倒れている左側。

ここが、絵の中では、
上に立っているように見えるというところ。。






私は、毎回先生の言葉で気づかされますが、
意識して描いているところは、それなりに近づくのですが、
その意識したつもりでも、
他と比べて意識した箇所よりも、目を向けなかった場所が、
最後に目立つというか。

同じように目を向けているつもりでも、
その感情の挿入というか、
ここは、まぁ、大丈夫。。と思っていると、
その部分が気にかかってしまう、
そんな感じです。





今年、2015年最初のデッサン。

自分の生活も、自然に任せて、
そこで、自分として生きていけるように
なりたいものです。


だから、デッサンは私にとって、無になれる時。
大好きな時間です。


ありがとう、テングガイ。